年賀状イラストを描いてみる
創作活動
気が付くとあっという間に三が日も終わった。
年賀状の中に、40代後半にして遂に結婚し、家も買ったという大学サークル後輩からのものが届いていた。仕事も忙しいという。まさに順風満帆だ。
50を過ぎれば、自分の為に風が吹くなんてことはもうなかろう。
彼は滑り込みセーフだったのだ。
50までに選ばれなかった独身男性は福引の外れ券のようにティッシュペーパーひとつ握らされ、「人生街道」から追い出されてしまう。
50にしてお金も妻も子も真っ当な仕事もない独身男性の行く末は決まっている。
「人生ゲーム」で言うところの「貧乏農場」だ。
子供の頃、ボードゲーム上の小さな駒でしかなかった存在が、今や現実となってしまったのだ。
たとえ「貧乏農場」行きになってとしても、それはあくまでゲーム上のことで、ゲームが終われば幸せな家庭の中に戻れた。
そんな1960~70年代のお正月ははるか彼方の記憶の果てに消え、今や現実の「人生」のなかで「貧乏農場」の門の前で佇んでいるのだ。
リセットなど出来ないんだよ。この「リアル人生ゲーム」はね。
恐ろしい!
辛い!
年々正月がギリギリ心が痛む儀式に変わっていく。
もう、親族と過ごした正月なんて何十年前だろう。今や、出す顔も出る場も、何処にもない。
だがしかし、正月を楽しく過ごせなくなったところで、正月から逃げることは出来ない。
逃げたところで、そこは人生の墓場でしかないのだ。
三が日が終わった時点でやっと年賀状イラストを描いた。
寅年だからティーゲルⅡ。
同年代の知人からはもう中高生になった息子娘の誇らしげな写真をあしらった年賀状ばかりなのに、戦車と女の子イラストである。
とんだ恥晒しだ。
半世紀生きた挙句の年賀状がこれとは。


年賀状の中に、40代後半にして遂に結婚し、家も買ったという大学サークル後輩からのものが届いていた。仕事も忙しいという。まさに順風満帆だ。
50を過ぎれば、自分の為に風が吹くなんてことはもうなかろう。
彼は滑り込みセーフだったのだ。
50までに選ばれなかった独身男性は福引の外れ券のようにティッシュペーパーひとつ握らされ、「人生街道」から追い出されてしまう。
50にしてお金も妻も子も真っ当な仕事もない独身男性の行く末は決まっている。
「人生ゲーム」で言うところの「貧乏農場」だ。
子供の頃、ボードゲーム上の小さな駒でしかなかった存在が、今や現実となってしまったのだ。
たとえ「貧乏農場」行きになってとしても、それはあくまでゲーム上のことで、ゲームが終われば幸せな家庭の中に戻れた。
そんな1960~70年代のお正月ははるか彼方の記憶の果てに消え、今や現実の「人生」のなかで「貧乏農場」の門の前で佇んでいるのだ。
リセットなど出来ないんだよ。この「リアル人生ゲーム」はね。
恐ろしい!
辛い!
年々正月がギリギリ心が痛む儀式に変わっていく。
もう、親族と過ごした正月なんて何十年前だろう。今や、出す顔も出る場も、何処にもない。
だがしかし、正月を楽しく過ごせなくなったところで、正月から逃げることは出来ない。
逃げたところで、そこは人生の墓場でしかないのだ。
三が日が終わった時点でやっと年賀状イラストを描いた。
寅年だからティーゲルⅡ。
同年代の知人からはもう中高生になった息子娘の誇らしげな写真をあしらった年賀状ばかりなのに、戦車と女の子イラストである。
とんだ恥晒しだ。
半世紀生きた挙句の年賀状がこれとは。

