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「令和」の行方

報道
05 /02 2019
令和元年カード20190501aa
世は5月1日をもって「平成」から「令和」となった。
基本、西暦で年月を認識しているから、何がどう変わる訳でもないが、社会の空気が改元一色なのでその影響をまったく受けぬわけにもいかない。
平成の明仁天皇が上皇となり、浩宮殿下が今上天皇として即位された。
正式には仁徳殿下と呼称したほうがよいのだろうが、昔から浩宮殿下という称号のほうが馴染んでいたので、そう記すことにする。
浩宮殿下は自分と世代が同じだから、時代的価値観も共有し、だから「令和」という時代は否応にも己自身の人生を象徴している。
浩宮殿下の即位は59歳。
歴代天皇では記録が残る8世紀以降の範囲では2番目に高齢だという。
即位時の最高齢は光仁天皇の60歳11か月。西暦770年以来とか。
もう還暦真近では嬉々とした即位とは言い難い。
昭和天皇は25歳で即位し、44歳の頃に「玉音放送」を録音するなど在位中は波乱万丈の人生だった。
それと比べると、余りにも歳を重ね過ぎた即位だ。
仮に浩宮殿下が生前退位なくして90歳まで生きられたとしても「令和」は30年。
100歳まで在位されたとしても40年。
果たしてそこまで「令和」が長く続くとは思えない。

浩宮殿下の天皇としての地位もこれまでと比べ、絶対的とは言い難い。
即位したとて、上皇の存在は無視出来ない。
更にお世継ぎとしての男子の子供も居ない。
皇后たる妻も精神的に不安定でその職責を全う出来るか解らない。
更には秋篠宮文仁親王殿下の「野望」に脅かされるかもしれない。
臣民は超少子高齢化、人口減の中、経済大国の座から急激に転げ落ち、勃興する新興北東アジア諸国の軍事的脅威に脅かされつつある。
にも拘らず、マスコミは上皇のことばかり報道し、現天皇の浩宮殿下に関しては殆ど無視状態。
これでは、どうやって「令和」という新時代の象徴として生きていけというのか?
あまりにもお労しい。

「平和憲法」という呪縛下では、もはやこの国の未来を現実的に切り開いていくことは出来ない。
本来、日本国の象徴たる元首天皇は、軍服を身につけ、己の統帥すべき皇軍を率いることが最大のアイデンティティー。
半世紀以上前の総力戦で敗北し、「軍隊」を剥奪されて以降、日本国において、天皇は軍を率いるという崇高な役割を失った。
戦後の高度経済成長下で覆い隠された本来の国家と天皇のあり方は、この「令和」の時代に改めて問い直されなければならなくなった。
北東アジアからの脅威を旧態依然の北米軍事国家との安全保障に依存してきた時代はもう限界に近い。
己の国は己自身で守るという当然の「国の在り方」に帰順するための拠代として、浩宮殿下は天皇に即位しなければならない。
だが、それが許されないところに浩宮殿下の悲劇がある。
更に皇后たる雅子妃との成婚は浩宮殿下にとって結果的に「不幸」を招いた。
外交官だった雅子妃は本来ならば殿下以上に皇室外交に邁進し、殿下を支え得る存在だったはず。
ところが実際には「適応障害」という「病」を患い、逆に殿下の「重荷」となってしまった。
男子の子を設ける機会もなく、秋篠宮文仁親王家に「世継ぎ」の座を奪われ、浩宮殿下の地位はあまりにも惨めなものとなった。
しかし、それが宿命だったのである。
己が選んだ妃が望まれない存在だったとしても、それが浩宮殿下の業であれば、それを宿命として受け入れなければならない。
浩宮殿下のカルマは彼の臣民たる絶望独身男性とも共有している。
己の遺伝子を残せず、還暦を前にして逡巡する哀れな独身男性達の群れが浩宮殿下そのものであり、「令和」はその惨めな雄の群れを伴う世紀でもあるのだ。
閲兵する皇軍もなく、世継ぎもなく、上皇に実権は握られ、弟君には地位を狙われ、妻の病に翻弄され、臣民も人口減と老齢化で勢いは失われ、国土は周辺軍事大国に脅かされつつある。
そんな浩宮殿下に救いなどある訳がない。
恐らく「令和」は数年で終わるかもしれない。
皇后たる妻は結局職責を果たせず、即隠居状態になるやもしれぬ。
象徴としての儀式は尚も上皇の干渉で一歩下がらねばならない。
事あるごとに秋篠宮文仁親王殿下から妨害と脅威を受け、日々生命の危機に曝される。
臣民の財はますます減り、その不満は「何も出来ない」今上天皇たる浩宮殿下に向けられる。
そして国土は中共、ロシア、北米に脅かされて、それを阻止する皇軍の指揮権もない。
これでは、どうして天皇としての職責が果たせるか?
絶望しかない。
やはり浩宮殿下は「絶望天皇」として皇位を全うしなければならぬのか。

しかし、天皇に絶望は許されない。
この絶望から彼を救う策はある。
それが「浩宮殿下補完計画」だ。
まず今こそ、浩宮殿下にはそのアイデンティティーたる皇軍を与えよう。
憲法改正し、浩宮殿下に陸海空3自衛隊の指揮権を与えるのだ。
軍服を着れば男は蘇る。
そして、雅子妃との離縁が不可能なら、せめて側室を与えて世継ぎたる男子を設ければよい。
若く生き生きとしてはつらつな美少女を側室として迎えれば、浩宮殿下も生まれ変わった心地になろう。
更には上皇、弟君の干渉を廃すため、その権限を限りなく小さきものとする。
軍を持ち、世継ぎを設け、磐石な地位を築けば、浩宮殿下はきっと復活する。
それなくして浩宮殿下の未来はない。
そしてその臣民達も生き生きと、この「令和」の時代を生き抜くことが出来よう。
超正規宇宙空母「アカギ」「カガ」「ソウリュウ」「ヒリュウ」を観艦する祝典に浩宮殿下を讃える同世代の独身男性はやっとそこに「希望」を見出すことが出来る。
「浩宮殿下!万歳!」という声が日本中に響き渡れば、やがて超少子高齢化時代は終わり、出生率は急上昇し、誇りある富国強兵ネオアトランティス日本帝国が復活するであろう。

しかしこの革命的な「浩宮殿下補完計画」も所詮は胡蝶の夢。
現実は現状を維持するのも儘ならぬほど衰退している。
もはや何も変わらず、死に逝くのみが現実の日本。
結局は、内外の重圧に耐えかねて、恐らく数年で浩宮殿下は現上皇がご存命のうちに退位なされるであろう。
「令和」は5年も持たない。
雅子妃との出会いをカルマとして受け入れるも、その雅子妃も娘を連れて欧州王室に亡命。
浩宮殿下とはもう会おうともしないだろう。
妻と娘には去られ、弟君には軽蔑され、上皇からは存在を否定される。
そう、「令和」はなかったことにされるのだ。
その次に誰が即位するかなど、もはや浩宮殿下にとってはどうでもよいことだ。
退位後、行動の自由も制限され、皇室の場末施設に幽閉され、寂しく隠居生活を強いられよう。
お労しき浩宮殿下。
そして誰に看取られることもなく、この世を去るのだろう。
だが、それが浩宮殿下の宿命たるカルマだとしたら、もはや抗うことなど出来はしないのだ。
どんな地位にあろうとも、この業に逆らうことは不可能だ。
それが「令和」という時代なのだ。


あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/