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1982年当時を描いた映画「波の数だけ抱きしめて」

ラジオ
11 /12 2009
先日、「波の数だけ抱きしめて」という映画を観た。
存在は知っていたのだが、まともに一通り見たのは初めてだった。
1982年当時の湘南を舞台とした青臭いストーリー。これを9年後の1991年に振り返るという設定で、この年に映画化された。
舞台設定年月日も製作年月日も今からすれば、遠い過去の話だ。
湘南にミニFM局を立ち上げた大学卒業間際の若者たちの青春グラフィティーみたいな話なのだが、自分も当時、登場人物と同じ世代であったにも拘わらず、こんなおしゃれな湘南ボーイとは無縁。当然、共感するものはなく、未鑑賞のまま放置していた。
しかし、今実際見てみると結構、面白い。「昔話」として冷静に見れる時期になったのだろうか。
秋葉原での部品調達やモニター用BCLラジオ、アナログレコードのクリーニング、カセットテープ頭だしシーンなど、1980年代初頭のアナログティックなシーンが萌える。
主人公の煮え切らない恋愛事情は、何だか当時の雰囲気を醸し出していて香ばしい。
実益よりも恋愛ごとを優先する感覚は若さあっての事か、それともあの頃はまだ現実より「愛」に夢がもてたのか。
甘酸っぱくて、恥ずかしい「告白」シーンは身に覚えがある。
以前の日記にも記したことがあるが、恋心を抱いて数年、貯めに貯めた告白を女の子にしようと家の黒電話で呼び出したところ、帰ってきた返事は
「今、わくわく動物ランドをみているの!じゃましないで」
であった。
そんなくだらない馬鹿馬鹿しい戯言も28年も昔の話だ。

この映画には、携帯もネットもない時代だからこそ成立したシーンもたくさんある。
というか、もし携帯があったら「恋愛ストーリー」に欠かせない「行き違い」シーンがまったく使えない。
携帯もネットも男女の恋愛観を激変させた。
「結論」に至るまでの過程が、如何に悶々とさせるかが「恋心」を擽るキーポイントとなる訳だが、もはやそんな「過程」は情報革命によって絶滅してしまった。
出会いと結論がほぼ、同時に進行するから葛藤が存在しない。
携帯1本入れれば「物語終了」である。
1980年代の恋愛ドラマや漫画、アニメは、この「行き違い」が味噌であった。
くっ付きそうでくっ付かないこの「行き違い」「思い込み」という当事者自身の葛藤なしにラブコメもシリアルな恋愛物も成立しない。
今や「今日は渋谷で5時」でも、菊池桃子はハチ公前で待ちあわせしていた男に「待った?怒ってないよね」なんていう必要もないし、山下達郎も「クリスマスイブ」で雨の中、「君はきっと来ない」なんてブツブツ呟く必要もない。
すべて携帯によって解決してしまうのである。

知ること、理解することが本当に大切なのかは知らない。
だが、独り思い悩んだり、悶々とする時間をすべて排除した果てに何があるのだろう?
最初からすべて解ってしまっている「事象」に価値はあるのだろうか?
むしろ知らないことのほうが己にとって有益なものもあろう。
これからは敢えて大切なものは「情報を得ない」事がステイタスになるかもしれない。
世の中、すべてを知ったところで大抵のモノは失望に繋がるのだ。
せめて己が「大切」と思う事は、己自身の妄想で「熟成」させておくのがよかろう。

最近のBGM
初音ミクの「Light song」

この曲の歌詞で「つま先まで響くダンスビート 」というフレーズがあるのだが、歌詞を知らないまま聞いていると「伊妻崎まで響くダンスビート」とずっと思い込んでいて、これは実際、そんな地名があってこの曲を作った人がその地で、何か初音ミクにオーバーラップさせたい「忘れがたい女の子とのラブストーリー」があったんじゃないかと勝手に妄想していた。
いつかの夏、伊妻崎の海岸でダンスビートのライブがあって、その思い出みたいな。
たぶん「波の数だけ抱きしめて」を観た直後だったからか?
これも、もし歌詞を知らぬままであれば、そんな妄想からいろんな物語が派生していたかもしれなかったので、これも「知らないほうがよい」事例のようだ。
まあ、どうでもよいことなのだが。


あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/

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