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米軍キャンプ廃墟というサンチュクアリ

日常
06 /07 2018
季節は移ろい、気が付くと6月。梅雨に入ってしまった。
思いのほかキンドル版下作業に時間を取られ、様々なスケジュールが圧して来てしまった。
余りにも手間を掛け過ぎている事もある。
もう少し費用対効果を考えたほうがよいと自分の事ながら危惧。
5月中は比較的好天に恵まれたので、次回作ロケハンを兼ねて都内の在日米軍施設を廻ってみた。
大和田送信所、府中トポロサイト、立川基地跡等、かつては人員も規模も大きかったキャンプであったが、今は縮小傾向にあって廃墟同然の姿になっている場所もある。
もう半世紀近く放置され、ここだけ時が止まっている。
そして手付かずの自然が残されたサンチュクアリでもある。
フェンスから除くと1950年代に核戦争で滅び、そのまま廃墟化したのごとくポストアポカリプスの世界が広がっている。
これはもう妄想を喚起させるには絶好の素材だ。
たまに廃墟サイトなどで侵入記が紹介されているから、自分もどこかから入りたい誘惑に誘われる。
そこまでする勇気はないが、物書きを生業とするなら凡人のような振る舞いをしていては斬新で深く鋭い創造は望めない。
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いずれにしろ、皮肉にも70年近く前に外国軍に占領され、国が管理し、一般の立ち入りが制限されたが故に残された自然の宝庫であり「妄想の源泉」となった在日米軍キャンプ。
もはやここだけが首都圏に残された半世紀前の「日本の田園風景」なのだ。
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もし、完全返還されてしまったら、あっという間にこの「聖地」は破壊され、どこにでもある無粋なマンション宅地事務所駐車場と化してしまうのだろう。
「横田空域」にしてもこの存在が都区内の空が静かな理由の一つかもしれない。
ここも返還されたら縦横無尽に羽田へアプローチする旅客機銀座と化して夜も眠れなくなるかも。
つくづく占領軍の偉大さを感じる。
いや、別に米軍が偉大と言うことではなく、戦後、日本人は下世話になりすぎたのだ。

電車のつり革広告を見てふと気が付いた。
目立つのは全身脱毛エステとサラ金、自己啓発本などの胡散臭いものが目立つ。
満員電車に詰め込まれる民の需要を見計らったとしたら、なんとも嫌な気分にさせられる。
どう考えても、かつての「中間層」向けではなく、「貧民層」を照準にしているよう。
いつしか、満員電車に揺られる乗客は下層社会の住民になってしまったのか・・。
もっとも乗客はつり革広告なんか見ておらずもっぱらスマホ画面を見ているのだが。
いや、すし詰め状態で手が動かせないほどになっている時間帯の乗客向けなのかもしれぬ。
いずれにしろ、辟易だ。

最近、ラジオのBGMは進駐軍放送AFN。
正時のニュースと在郷軍人向けインフォメーション以外は、殆ど米国内の流行ポップスである。
それも20曲程度のストックが使いまわされているだけ。
退屈だが、少なくとも鬱陶しい過払い金CMも、どうでもよい下世話ニュースは流れてこないだけありがたい。
言葉がわからない分、惑わされずに済む。
おかげでヘビーローテーションで流れてくるアメリカンポップスを憶えてしまった。

米軍キャンプ廃墟と進駐軍放送だけが、もしかすると日本に残された「安らぎの場所」なのかもしれぬ。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/