「青い地球は誰のもの?」

報道
06 /09 2016
気がつくと季節は入梅。
次第に空気が暑さと湿気を運んでくる。
先日、冨田勲の追悼番組をラジオで聴く。
数年前に放送された対談の再録ではあったが興味深かった。
その中で『70年代われらの世界』が話題に上った。
己の世代にとって「70年代」という響きは、ワクワクする事がたくさん待っている「科学が保障する希望の世紀」だった。
テレビから流れる『70年代われらの世界』のテーマソングはこう唄う。
「青い地球は誰のもの?」
繰り返しの合唱の中、アポロ8号が映したと思われる地球の画像をバックに子供たちがかけていく。

この番組のメインテーマは「文明批判」。
公害とか人口問題等が記憶に残る。
経済大国日本が極東の雄として欧米とガップリ四つで釈迦利器に渡り合えた時代。
自我が芽生え始めた小学校高学年から中学生に至る当時の己の脳裏に「文明の闇」と「批判精神」を植えつけた番組でもあった。
「青い地球は誰のもの?」
そう、当時はそれを未来を育む子供たちに向けて謳ったのだ。
その頃の子供たちはもはや60近い。

同盟国の大統領なる者が先月、最初に原爆投下された都市を訪れたそうだ。
「核廃絶」を謳いあげたところで、その手には核ミサイル発射指令装置が握られている矛盾。
日本の宰相がその「お礼」に近々真珠湾を参拝するそうだ。
これで思い出したのが、東京大空襲で非戦闘員を10万人のオーダーで殺害したカーチス・ルメイに、戦後、日本政府が大層な勲章を授与した件。
これも、たしか真珠湾攻撃を立案した当時の帝國海軍将官が、戦後国会議員になった際、アメリカから勲章をもらったのでそのバランスを取るためだったとか。
核廃絶等というお題目は、最初からどうでもよかったのである。

米国にとって核は日本を無条件降伏させた最大の功績者だ。
すべての核保有国はそれを知っている。
だから核で武装する。
それを止める意思などどこにもないのにも拘わらず、念仏のように「核廃絶」を謳うのは文明に対する怠慢以外のなにものでもない。

「青い地球は核保有国のもの」
これは疑いのない事実である。
核を持たない国に地球文明のイニシャティブは掴めない。
もし、日本が本気で「核廃絶」云々を実践するつもりならば核を凌駕するパワーを保持しなければならぬ。
『風の谷のナウシカ』に出てきた巨神兵を創出し、「調停者オーマ」として全世界を武装解除へ導かせる。
「調停者オーマ」のみが核廃絶の実践者。
そしてこれが唯一の、真の「憲法第9条」実践へと繋がる。
「調停者オーマ」がプロトン光線で南沙諸島の一つ二つ消し飛ばせば、誰もが彼に従うだろう。
だが、日本人の誰一人、巨神兵創出に向かって前進しようともしない。
「護憲論者」も「改憲論者」も机上の空論で無駄に時を重ね、何一つ実りのない「念仏」を繰り返すだけ。
そのような「念仏」は単なる自己欺瞞に過ぎない。
そんな国はいつまでも核保有国に翻弄され続ければよい。

どこかで、日本の報道自由度ランキングが72位だとか耳にした。
どこの誰がそんな順位を決めたかは知らない。
「自由」の度合いはさておいても「痴呆度」はかなりのものである。
日本の生命線である南シナ海がまもなく中国によって完全封鎖される状況が迫っているにも拘らず、その国家的危機情報を放置し、俗人の首長をつるし上げる事に血眼になっているマスコミが重度の痴呆であることは論を待たない。
公金横領とか騒いでいるが、歴代の首長は桁違いに使い込んでいたそうな。みんなやっていたことなのである。
要するにこれはただの口実で何処かの誰かが国政選挙も近いから、目障りな首長を陥れて取り合えず、国民の目を逸らそうと、まあそんな按配だろう。あのオリンピックエンブレム騒ぎと同じ。
それに踊らされる国民もまた哀れ。
かつての総力戦で海上封鎖され、飢餓列島と化した歴史的事実を省みず、南沙諸島の案件は中国とアメリカの諍いと他人事のように扱うマスコミの姿勢は国民に対する背信行為と同等だ。

中国は近年、南シナ海中央部を覆う「九段線」を持ち出して、その海域の全ての島々の領有権を含む独占的な権利を主張している。
南沙諸島のファイアリー礁、西沙諸島のウッディー島、そしてフィリピン西方沖のスカボロー礁を結ぶ三角点に強力な航空兵力を有する基地を確立させれば、南シナ海は完全に中国の実効支配権に落ちる。
ここが如何なる海域であるかは論を待たない。
即ち、日本の生命線である中東からの石油タンカー、戦略物資輸送の要のシーレーンであることは誰の目にも理解できよう。
ここが中国に抑えられれば、もはや日本に独立と自由は存在しない。
中国は「反日」で成り立っている国だ。この南シナ海支配が完成した暁に最も優先される作戦は決まっている。
日本に対する海上封鎖だ。
もはや、アメリカは日本の味方ではない。
アメリカは中国と利害が一致すれば、日本など眼中にない。あっという間に見捨てる。
中国は太平洋の西半分が欲しいと兼ねてから渇望している。アメリカにとって太平洋の東半分さえ保障されれば、別段南シナ海などどうでもよいのである。所詮極東の端っこの海だ。固執してまでアメリカが支配しなければならない海域でもない。
実際、米中は中日とは違い、首脳同士足繁く会っているし、交易面では相互依存が高まっている。
その気になれば太平洋を仲良く分け合う事だって辞さないだろう。
一方、日本にとって南シナ海は紛れもない生命線だ。ここが敵性国に抑えられれば完全に壊滅する。
70数年前の戦争がそれを証明している。そして中国は日本を滅ぼすことが国是な国なのだ。
かつて侵略された復讐を必ずや晴らそうと虎視眈々なのである。
だからこそ、中国の南沙諸島実効支配は日本存亡に拘わる戦後最大級の外交軍事事案。
彼らは歌う。
「青い南沙諸島は中国のもの」
「やがて日本も中国のもの」
その歌声に耳を貸そうともせず、下らない俗人首長のドタバタ劇に執心するマスコミの様は噴飯を超えて、国民に糞尿を巻き散らしているようなもの。
やがてアメリカに捨てられ、南シナ海を中国に支配され、最後通牒を突きつけられて、その時になって「欲しがりません。勝つまでは」とか叫び始めるのつもりか。
マスコミはいつの時代もこの調子だ。そして国民は欺かれ、ひどい目に合うのである。

先日、駅前を歩いていたら不動産販売の男が道行く人に「土地を買わないか」と片っ端から声をかけていた。
ああ、この国は気が狂い始めたと思った。
生活保護163万人。超少子高齢化に悲観的未婚率。いつ来るかもしれぬ大地震。
かつて栄華を誇った日本の家電メーカーは今や見る影もない。すでに日本の非正規雇用労働者は成長著しいアジアの所得水準を下回っているそうだ。大挙して訪れている外国人観光客のほうが裕福なのである。
要するに日本はもはや先進国から転げ落ちたのだ。
そんな国に住む庶民に億単位の都心の土地を飛び込みセールスする狂気。
完全にバランスが崩壊している。
もうおしまいだ。
この国は遅かれ早かれ、3発目の原爆を落とされ、隣の国の軍門に降るのは必至だ。

「青い地球は誰のもの?」
かつて子供たちに語りかけた希望の歌はもう聞こえない。
絶望が徘徊するだけのこの国に、もう青い地球を語る資格もない。
もはや希望を繋ぐ次世代はいないのだから。

この現状を覆せるのは「調停者オーマ」だけ。
広島オーマ16050色








あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/