シルバーウイークに想う

日常
09 /22 2009
世間はシルバーウイークだそうである。
5月のゴールデンウイークに掛けている様だが、雰囲気としては敬老の日も挟んでいるので「老人週間」というイメージで鬱々とする。
月曜日に墓参りのため多磨霊園に赴く。高齢者の親族に同行したので武蔵小金井駅からタクシーを使う。しかし渋滞に嵌ってこれまた歩くより遅い。
例によってETC休日1000円祭りらしい。
この忌々しい制度は何とかならぬか。もっとも自分はめったなことがない限り、車には乗らないので普段なら関係ないのであるが、高速料金廃止したら、その分、車に乗らない人間にまでこの忌々しい渋滞の尻拭い分を負担させるつもりかと思うと無性に腹が立つ。
渋滞に嵌りたいのなら受益者だけでやってろといいたい。
それを含めてもシルバーウイークは陰々滅滅としてまったく気分が落ち込む。
夏が終わっていきなりまた「連休」なんて、そんなに就業者は「休み」が必要なのか?
自由業で引きこもっていると、決まった時間に外出する必要がないので、ほぼ毎日が「休み」のような感覚なので世間が矢継ぎ早に「休日」を取っていると、だったら365日、いっそ全部休みにすればいいんじゃないのか、と感じてしまう。
高速道路も終日365日無料になるんだから、毎日行楽に勤しめ。
どうせ先が短い日本なのだ。
何のために働くのだ?将来なんてもう存在しないのに。
一部の子供を設けた家族持ち以外、働いたって何の意味もなかろう。

今日、起きてテレビをつけたら読売巨人軍の長嶋、王ON全盛期ドキュメントみたいな番組をやっていた。
長嶋が現役を引退したのが1974年か。
後楽園球場が存在していた頃だ。
あの頃は、殆どの者に「将来」が与えられていた。
テレビの前で王、長嶋の活躍を眺めつつ、学校へ、職場へと勇んで出かけたのだ。
そんな象徴的プロ野球戦士は、今、見事に窶れ、人生の最終コーナーへと吸い込まれている。
長嶋は脳梗塞で満足に話せない。
王は癌でガリガリに痩せた。
これが、今の日本の姿だ。
ONを継ぐ者は結局現れず、昭和は遥か過去のものとなった。
もう、おしまいだ。
シルバーウイークと共に、僕らは白骨と化す。
多摩テックの廃墟に、その亡骸を焼く巨大火葬場を建てよう。
巨大煙突から立ち上る煙が関東平野を覆う時、すべてが終わるのだ。

来年はもしかすると365日、シルバーウイークだ。
もう、目覚めても学校や職場に行く必要はない。
放っておけば己のベッドが棺桶となる。

楽になろう。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/