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希望は妄想世界の中

日常
01 /26 2015
12月に風邪は罹ったので今シーズンはもう安泰だと思っていたのに、1月中旬からまた咳がぶり返す。
このしつこさは何なのだろう。
咳に苦しみつつ、商業誌の原稿をこなすのに精一杯だった1月。

昨今、ネットにアクセスする時間がかなり減ってきた。
パソコンも容量が一杯なのかなかなか起動しないし、スマホも持っていないのでWebに接続する習慣も失せた。
代りに書庫で埃を被っていた吉村昭の戦記を読む。
アナログは有意義だ。ネットに時間を割かれる損失感がない。
だから騒然とする中東情勢もテレビで時々垣間見るだけ。ユーチューブも知らない。直前の爪楊枝男も然り。
お陰で振り回されずに済む。
もうWebは一般人の処理能力を超えてしまい、そんな情報過多で消化不良を起こすよりは、いっそのこと「絶食」してしまえばよいことに気が付く。
「知らぬが仏」
知った所で何か出来る訳でもない。
今、SNSの主流は「LINE」というものらしいが、ミクシーはどうなったのだろう。ツイッターに、フェイスブックに・・。
恐らく来年は聞いたこともないSNSがメインに・・。
いやSNSというフォーマットすらなくなる。その度に数多の個人情報がWebの海に漂い、Web怪物の身体の一部に吸収されていくのだろう。
アナログ雑誌はスパンがいくら短いといっても週間単位だ。
だがWebは日刊どころか時刊、分刊、果ては秒刊。
そのうちナノ秒刊となろう。そうしなければWebで生き残ることは出来まい。
ナノ秒単位で情報を更新なんて、もはや生身の人間に処理出来るレベルではない。
仕方なく、人はWeb上にアバターを作ってそのキチガイじみた膨大な情報を処理させることになろう。
だが、そんなものは、もう人間社会には不要。
恐らく、今、慣れ親しんでいるWebシステムは急速な進化の挙句、数十年以内に破綻してしまうだろう。
Webは人を離れ、自己完結したネットワークの中で無意味な計算を繰り返すだけの存在となる。
だから今の内に、縁を切っておくことがベターな選択なのかもしれない。
最近、ブログ更新が減ったのも、その気配を悟り始めたからかも。

テレビを点けると、老いた官房長官が弱弱しく「許しがたい暴挙。やめてほしい」と壊れたテープのように繰り返すのをよく目にする。
かつてこの国が「エコノミックアニマル」と揶揄されていた頃、テロに屈したと非難されても大枚叩いて人質救出した時代があった。
それが姑息だとしても、今から思えば「アジアで唯一の経済大国」として現状を変える力があったのだ。
当時であれば莫大な経済援助を見返りに某国の死刑囚との交換を実践していてもおかしくない。
しかし、今や見る影もない。
選択肢は米英追従のみ。
だが「テロに屈せず」という大義を堅持したところで中国の市場を優先する欧米諸国にどれだけ期待出来るのか。
邦人の生命財産、国家の安全保障を米英頼りにする時点で終わっているような気がする。
現状を己の力、英知で変革するカードがこの国には何もないのだろう。
経済大国という錦の旗もなければ、連合艦隊もない。
あるのは老人の群。
戦後70年。日本はそろそろ年貢の納め時か。

現実は絶望的だが、しかし妄想世界ではなんとかなりそうな気もする。
1989年頃、「新ワイルド7」という漫画誌で舞台絵担当する漫画家さんの絵柄に合わせて望月三起也先生がW7リーダーの飛葉を描く企画に参加したことがあった。
自分は中東を舞台にしてメルカバ戦車が走り回る戦場を描いた。
妄想世界では飛葉は大活躍だ。
首相も、米英依存一辺倒にならず、草波隊長に電話を一本入れるべし。
時空戦士ヒバ1989


あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/