40年以上前に描いた落書き

日常
11 /20 2011
先日、母方の叔父が訪れた際、何やらとても古い物を置いていった。
見ると自分が10歳頃に描いた絵。
どういう理由か、その叔父が保存していたらしい。
鉛筆で描かれた鳥瞰図みたいな絵。
関東地方を東京湾上空から見た感じで地名やらが記されている。
仰々しく「関東地方の初日の出」というタイトルまで入っている。
恐らく42年以上前の代物だ。
稚拙で下手くそ、それに日の出と銘打っているのに、太陽が西の富士山付近に描かれているいい加減さ。

それはさておき、これを描いた記憶はまったくない。
でも何となく自分が描いた絵であることは間違いないような気がする。
どうしてこんな絵を描いたのだろう?
事細かに山手線の軌道や町の名前が記され、少なくとも位置関係は間違っていない。
42年前といえば1969年か。
京浜工業地帯の煙突まで描かれている。
何かの図鑑を参考にしたのか?

とにかく、これを描いた意図が思い出せない。
だが、こんな構図の絵を大人になってから何回か描いた記憶があることに気が付く。
恐らく、深層心理の中でこの鳥瞰図的パノラマが創作アイテムの一つの原点として焼きついているのだろう。
ふと、絵を裏返してみると明らかに自分の字でこう記されていた。

「この絵はとっておいてください」

今から見ればただの稚拙な落書きである。
そんな落書きに当時の自分は何を思い入れたのか?
未来の自分に見せたかったのか?
無論そんなはずはないと思うが・・。

いずれにせよ、まだ無邪気だった餓鬼の頃、この絵に何を託そうとしたのだろう。
実に不思議だ。

己の人生の中で、この他愛のない落書きが何か物凄く大きな存在に感じてしまった。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/