「山ガール」と「家ボーイ」

日常
10 /04 2011
先週の週末、京王線高尾山口駅に立ち寄った。
天気はよくなかったものの、ホームも改札の外もハイキング客でいっぱい。
相変わらずの高尾山人気だ。
都内小中学生遠足の定番で御馴染みだった時代からすると隔世の感。
最近は年少者は減り、代わりに中高年グループで圧倒されている。
更には「山ガール」である。
カラフルでファッショナブルな登山着で身を固めた女性が本当にうじゃうじゃいる。
従来の地味な中高年ハイカーに混じって動く光景は恰も枯れ草に這う色鮮やかな蛾の幼虫のようである。
「山ガール」がブームになっているとは聞いたがこれほどまでとは吃驚だ。
単に綺麗とか可愛いだけでなく機能的にも特化されているようで靴なんかも本格的。
服も軽量かつ防水されているようだ。
ここまで洗練されていると軍隊のユニフォームと紛うばかり。
訳がわからない。
山ガール111003色
それはさておき、一方でオシャレとは無縁な旧態依然とした格好の女性ハイカーも残っている。
まあ、高尾山程度ならスニーカーにGパン、ジャージだって構わないのだが「山ガール」と比べるとやっぱりダサい。
渋谷じゃあるまいし服装云々を競う場ではないのだが、「山ガール」ブームがこんなところにまで女のヒエラルキーを持ち込んでしまったので、ある程度「オシャレ」しないと女の立場がなくなってしまうのではないかと危惧する。
ハイクするにもオシャレ着が必要な時代なのか?
まあどうでもいいのだが。

いずれにしろ、このブームで山にも若年層が戻ってきている訳だが、一方で若い男性の姿が目立たない。
家族連れの父親、カップルの彼氏のほう、中高年のハイカー男子、体育系のトレイルランナー男子はいても、オーソドックスなごく普通の一般青年男子の影は薄い。
単独でもグループでも殆ど見かけない。
休日は疲れて家で寝ているのだろうか?それともアウトドアはお金が掛かるので部屋でじっとしているのか?
いずれにしろ、かつては若い男性のエネルギーで溢れていた「山の世界」も今や中高年や婦女子の戯れの場と変わってしまったようだ。
逆に言えば、山から「荒くれた男」成分なくなった分、安全になったということだろう。
昔はハイキングにしろ、登山にしろ、重い荷物は男子が代わりに背負い、女子は男に任せっきりという構図があったが、今はそんな光景は殆ど見られない。
ハイキングや山登りはもはや女子にとって自己表現の場であり、男子の後を添え物のようにお供する時代ではなくなったのだ。
その結果、男は休日も家の中で独り寝ているだけとなる。
そんな「家ボーイ」はかつて山で発散したエネルギーを空しく自慰で放出する。
右手の恋人でね。
一方、女子はオシャレに山登りに興じ、人生を謳歌するのだ。
いい時代になったものである。
「山ガール」万歳。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/