「みっどないとはいすくーる」の記憶

ラジオ
07 /05 2011
1990年代後半頃だったか、埼玉のあるコミュニティーFMの深夜に放送されていた「みっどないとはいすくーる」という番組があった。
その名の通り、地元の現役高校生が出演構成して他愛のない日常をトークするのだ。
ミク、ミサ、エリ、ステフ、ジャック、レオン、ユミコ、カヨ等、今でも彼らのDJネームを覚えている。
リスナーからメッセージも募集していて、自分も結構ファックス投稿したものだった。
非公式なリスナーとのオフ会みたいなものもあって足繁く放送局のある入間市まで西武新宿線で赴いた事もある。
彼らは高校演劇をやっていたりで、その公演も観に行った。
あれから、もう10年以上。
先日、久しぶりにこの局にチューニングしたら当時と同じ声が聴こえてきた。今でもここでボランティアスタッフを続けている者がいるのだ。
実に感慨深い。
一方、もうDJは卒業し、結婚して家庭を営む者も少なからず居るはずだ。
当時の放送テープを聴きなおしてみると、昨日のように記憶が甦る。
彼らの当時の「夢」は叶ったのだろうか?

「みっどないとはいすくーる」の高校生たちは今でも自分の中では高校生のまま。
しかし、現実はもう30歳近い年齢で社会の中で活動しているのだ。
彼らはもう、このリスナーのことなど覚えていないだろう。

自分の中で時が止まったものがどんどん蓄積されていく。
伊集院光がラジオでLDが処分できないと喋っていたが、そんな様々な過去の遺物が己の中で肥大化し、いつの間にかそれが己自身の存在の拠り所と化す。
もはや役に立たない存在と解っていても捨てる事は出来ないのだ。
「みっどないとはいすくーる」の記憶もそんな類のものかもしれない。
そのうち、自分自身が「忘れられた過去」そのものになってしまう恐怖に捉われる。

「みっどないとはいすくーる」のエンディングテーマ曲を先日、見つける。
スペクトラムの「パッシングドリーム」という曲。

彼らがこのエンディングに乗せて語る〆のトークも好きだった。
そして己の中では今でもこの曲が記憶の溝のなかでエンドレスで流れ続けている。
永遠に歳を取らない高校生のお喋りと共に。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/