冨田勲のシンセサイザー曲『惑星』がリニューアル

映像鑑賞
06 /04 2011
1970年代半ばに発表された冨田勲のシンセサイザー曲『惑星』がリニューアルされて発売中である事を知る。
新曲も一つ加えられたらしい。

自分が高校生だった35年前、通学路の最寄り駅に近い吉祥寺ロンロンの新星堂で見たトミタシンセサイザー『惑星』のポスターが今でも脳裏に焼きついている。
当時はエアチェック全盛期。
クラスメートにはオーディオマニアが何人も居て、オーディオコンポー物色に足繁く秋葉原に通っていたのを記憶している。
オーディオ趣味の仲間にはクラシックファンも多く、NHK-FMのクラシック番組をオープンリールでエアチェックするなど本格派も居た。
そんな頃に突如として出現したトミタシンセサイザー楽曲。
クラシックファンからは「邪道だ」と非難されることも多かったが、自分にとっては感性がシンクロしたのか一気にトミタサウンドに傾倒していった。
ドビュッシーの『月の光』や、ラベルの『ダフニスとクロエ』等、LPを買って毎日のように聴き込んだものだ。
当時、東京郊外の秋川市(現あきるの市)に住んでいたオーディオファンのクラスメート宅には高級オーディオコンポーネントが完備されていたので、休みの日などはトミタシンセサイザーのLPを持参し、泊り込みで鑑賞会を催したものだった。
彼の書庫には手塚治虫の『火の鳥』も全巻揃っていて、トミタサウンドをBGMにしながら読み耽った記憶も残る。
もう35年近く前の話である。

そのトミタシンセサイザー楽曲の代表作『惑星』が今、新たにリニューアルされて発売されるという事実は何とも感慨深い。
何より80歳に達した冨田勲が、今尚、精力的に作曲活動に勤しみ、シンセサイザー曲を世に送り出し続けていることに驚きを禁じえない。
ある意味、驚異的でさえある。同世代の大御所は殆ど鬼籍に入っているというのに。
記憶遥かな子供の頃、テレビで親しんだ『ジャングル大帝』や『新日本紀行』のテーマ曲を手掛けた人が、現在も現役で活動している訳で、まさにクリエーターの巨人といえよう。
それにしてもトミタシンセサイザーの幾重にも重ねられた奥深い響きは、今聞いても己の琴線を揺さぶる。
35年前はネットも携帯もなく、音楽媒体はレコード、FM放送位のもの。それも殆どがアナログであった。
かつては存在した「電子音楽」「現代音楽」というジャンルは廃れ、FM雑誌もオーディオブームも遥か過去のものとなり、レコードはおろかCDすらも時代遅れの遺物と化し、音楽はネットからダウンロードして携帯プレーヤーで聴くに至った今日。
だがトミタサウンドの輝きは尚も色褪せることがない。

2011年の今、トミタサウンドの新たな屋外コンサート開催を期待したい。
パフュームとか初音ミクとかともコラボしつつ、ピラミッド状のコックピットに陣取った冨田勲の雄姿を今一度見たいものである。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/