日常に還る

日常
04 /21 2011
気が付けば新緑のシーズン。
庭の木々も青葉が茂り始めている。しかし曇天の空では新緑も映えない。
気温も平年より低め。もうすぐ5月という感覚には欠けるが、陽は確実に伸びて17時でもまだ明るい。
うっかりしていると2011年はすでに半分まで来ているのだ。
そう、半分である。
「震災」があったなしに拘わらず、時間は分け隔てなく流れている。
世界がどちらに向かうにせよ、日常は存在する訳で「震災」が日々の生活に「執行猶予」を付けるはずもない。
直接の被災を受けていない東京では、「日常」を取り戻すことが最優先で「非日常」に浸っている余裕はない。
そんなことが許されるのは、一日中パソコンに張り付いて匿名掲示板を覗いている「おめでたい人たち」位なものだろう。
尋常な人々はすでに「震災」の事を半分位忘れて日常に還っている。
「祀り事」はいつまでもつづかない。

だが、その「日常」のポテンシャルが、すでに3月11日以前と微妙にずれているのも事実。
物理的にも日本列島は東に数メートル一気にずれてしまったのだからね。
もしかすると時空間自体が日本列島ごと飛ばされて「別の時系列」に移送されていたとしたら。
電波時計が狂っているのは福島のJJYが停波したのではなく、時間の流れ自体が3月11日以前と隔絶されて時間基準自体がもはや意味をなくしているとしたら・・。

「震災」が起きなかった世界と起きた世界。
こうして歴史は無数に枝分かれしていく。

「震災」が起きなかった世界では、今でも「大学入試カンニング事件」が話題になっているのだろうか?

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/