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地上波デジタルと花粉キャンペーン

日常
02 /22 2011
うちはまだアナログテレビである。
地上波テレビを見ていると頻繁にデジタルテレビに買い換えろという催促テロップが流れる。
あたかも7月以降は地球が破滅するからノアの箱舟の乗船チケットを購入せよとの押し売りのごとき。
「地上波テレビが見れないと生きていけないぞ」みたいな勢いだ。
だが、そこまでの支出を強いてまで地上波テレビに付き合う意味はあるのか?
別に7月以降、地上波テレビが見れなくなっても構わないと思っている人は相当数居るんじゃないだろうか?
お金もないし、面倒だし、もう周りに合わせて動く時代でもない。
かつて「3種の神器」などといわれたテレビ、冷蔵庫、洗濯機を揃える事がステイタスだった時代もあった。
高齢者は同じ流れで「強迫観念」のごとくデジタル化に従順するが、携帯、ネットを駆使する若年層は、もう地上波テレビを必須アイテムとは考えない。
地上波テレビは「泥で出来たノアの箱舟」だ。
いずれ溶けて記憶の底に沈んでいく。
そんな泥舟に敢えて乗る義理はない。
催促テロップは叫ぶ。
「7月以降は砂の嵐だぞ」
結構。
砂の嵐をずっと見続けるのもオツだろう。

もう一つ、この時期になると煩いもの。
花粉告知だ。
事あるごとに「花粉、花粉」である。
花粉症は暗示の病だ。
意識しないとかなり軽減されるはずなのに、テレビで喚かれると花粉症でもないのに鼻がむずむずしてくる。
症状の出る者は個別に対策、治療すればよいことで公のテレビで「花粉情報」だとか「花粉の飛ぶ量」とかを天気予報の度に流す必要などない。
ワイドショーのコメンテーターは叫ぶ。
「どっぎゃあああーーー!きょうは花粉がいっぱい飛びますよ。飛ぶんだったら飛ぶんだ!花粉花粉花粉祭だ。マスクをしないと窒息するぞ!薬を買え!医者に行け!さもないととんでもない事になるぞ!花粉花粉花粉ー!どんどこどんどこどんどこどん!」
鬱陶しい事この上ない。
医療、製薬関係者から幾ら貰っているのだろう?
そんなに花粉が好きなら花粉プールで泳いでろ。目と鼻に花粉パウダーを刷り込んでまっ黄色になって踊っていろ。
こうなったら、チデジカとハクション大魔王を融合させて「デジ花粉」キャンペーンでも始めたらどうだ。
花粉でまっ黄色になったチデジカがくしゃみを連発しながらハクション大魔王に哀願するのだ!
「くしゃん!くしゃん!未だにアナログ野郎が抵抗中です。どうしたらよいのでしょう?この地上からアナログテレビを消し去る魔法をお願いします」
するとハクション大魔王は叫ぶ。
「キャンペーンボーイが再び全裸になって東京スカイツリーから花粉をばら撒きながらバンジージャンプするでござるよ。これで日本全国花粉症デジタル人間の完成でごじゃるよ」

これでテレビ局も製薬会社も安泰だ。
よかったね。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/