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50過ぎて「青春の夏」

日常
08 /06 2010
今年の4月頃は偏西風の蛇行で寒気が日本に入り込み猛烈に寒い春だった。
この傾向が夏まで続いて記録的冷夏になるなんて予想もあったが、蓋を開けてみると猛暑。
東太平洋やインド洋の海水温が高く、そこで上昇気流となった気団が日本付近に下降気流となり安定した高気圧を形成した結果らしい。
結局鉛直方向から「夏」が降りてきたのだ。

夏らしい夏を楽しみたいなんて想うようになったのはここ10年位のもの。
子供の頃はプール教室から如何に逃げるかで一杯だったし、青年期になっても「夏の淡い思い出」なんて殆どなかった。
精々、大学生当時のサークルで合宿時の悶々としたネガティブな記憶位しかない。
数多のドラマ、小説、漫画、映画には夏に「恋愛」が絡むものが定番だが、「もてない男」にとってそんなものは御伽噺。
伊集院光がラジオで喋っていたが夏の思い出に「恋愛」を絡めるなんて邪道である。

自分も振り返るに、20代から30代半ばまで、いや40近くまで異性との「夏の思い出」なんて皆無だった。
人間として最も若々しく活性化していた時期に一切異性との関りゼロだった自分の人生を顧みると、ある意味凄いと思う。
デートはおろか、特定の異性と食事や会話すらした記憶がない。
ひたすら家に篭って漫画を描いていただけ。
だからといって女性に興味がないわけでもなく、いや人一倍興味があったのだがヒキコモリ状態では出会いの場などあるはずもない。
学生時代のトラウマを引きずり、それを悶々と自分の中で発酵させるだけの日々。
物欲もなかったので家庭用ビデオすらなく、「おかず」は古本屋で漁ってきたり拾ってきた昭和50年代の雑誌グラビアのみ。
『写真時代』とか『GORO』とかね。
アラーキーの撮った今だったら児童ポルノで一発でアウトみたいな写真で己のリビドーを慰めていたのだ。
驚くなかれ、大学を卒業してから「男盛り」の15年間近くずっとこれで過ごしたのである。
ネットもDVDも何にもない時代、ビデオは自ら選択せず、ひたすら紙の媒体のみでね。
朝から晩までこれだけで15年間(精通から含めれば25年間!)凌いで来たのだ!

さて、童貞を捨てたのは確か35歳か36歳の頃。それも風俗だったと記憶する。
あまりの性リビドーの高まりに頭がおかしくなりそうになったので流石に童貞は維持不可能になった。
大学の後輩に風俗の行き方を教えて貰い、独り人目を忍んで早朝「お店」に向かった。
ところが自慰行為がスタンダードになっていたので、いざ初めての行為に至ったら「こんなものか」と愕然とした。
現実より妄想が卓越してしまっていたのだ。
結局、自慰行為期間があまりにも長すぎたのである。

よく「童貞を捨てた時期が遅い有名人」のエピソードなどが雑誌とかラジオ、テレビで紹介される事があるが、大抵は幾ら遅くとも20代前半。
そんな「甘っちょろい」経験談を聴く度、鼻で笑わせてもらった。
「何が遅いだよ。俺と比べりゃ干支が一回り早いじゃねえか。アホくさ」と吐き捨てたものだ。
伊集院光とどこかのエッセイストが「童貞」について語った本があったと記憶するが、これまた「童貞」を売りにして標榜する彼らも、実際の童貞を捨てたのは20代前半か、いや、もっと早かったか?
それで「童貞」を語るとは笑止!と思ったものである。

何処を探しても素人、有名人に拘わらず「30半ば過ぎで童貞」という話など一つも出てこない。
今ではあまり珍しいことではないかもしれないが1950年代後半生まれの男子が30代半ばまで童貞なのは相当奇特なのだ。
なぜならこの世代は別に女性にモテなくとも、結婚はスタンダードな通過儀礼なので「自動的」にその位の年齢であれば童貞は捨てることが出来た。また東京なので風俗も充実していた訳だからその気になればいつでも童貞とおさらば出来るはず。
にも拘らずズルズルと30代半ばまで「童貞」を引きずった己の人生はある意味「快挙」ともいえよう。

もっとも、その頃に「女性」を知らずに過ごした事は幸いだったかもしれない。
「女は魔物」という言い伝えもあるから20代に女を知っていたら己の人生が滅んでいた可能性だって否定できない。

いずれにしろ、青春期の「淡い夏の恋愛事情」なんてものは己の人生の記録に何一つ刻まれていない。
だから今、必死になって「あの頃の夏」に餓えていたりするのだ。
還ることなど出来ないのは解っているのにね。
50過ぎて「青春の夏」を取り戻そうなんて笑止千万だ。
そんなものはどこにもない。

真っ青な夏空に浮かぶ積雲の如く、儚くも風に流されて消えていった己の「夏」。

我ながら惨めである。

あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/

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