『Aさんの庭』公園完成

日常
07 /27 2010
おとといの日曜日に、近所に造園中だった『Aさんの庭』公園(通称「トトロの棲む家」)の開園式があった。
隣接する中学校の校庭で行なわれた式典には宮崎駿監督の姿も。
先着400名に鉢植えがプレゼントされるということで開園式が始まる10時頃に行ってみたがすでに整理券は配布済み。残念。
『Aさんの庭』は古い西洋風民家とバラが咲き誇る庭が印象的で、保存運動もあって数年前に杉並区が買い取って公園化することが決まっていた。
ところが昨年に放火と見られる火災で民家が焼失。
庭の保存が危ぶまれたが、宮崎駿監督が公園の設計を申し出て、杉並区も賛同。
この日、正式に開園と相成った。
肝心の民家が焼けてしまったので存在意義は薄れてしまったが取りあえず庭は公園として生き残った。
宮崎駿氏はこういった事例には俊敏に動く人なので、行政も公園化に前向きになったのだろう。
宮崎氏を直接見るのは今回が初めてか。
風貌はテレビでお馴染みだが、印象的だったのは右手。
激しく皺が寄ってボロボロという感じ。この右手から『未来少年コナン』や『カリオストロ』『ナウシカ』『ラピュタ』、そしてジブリ作品の数々が生み出されて来たと思うと感慨深い。
それはさておき、この『Aさんの庭』公園は果たしてどうなっていくのだろうか?
民家のあったところにはベンチが置かれ、井戸もある。葺かれていた瓦を再利用したトイレもある。
庭は整備されて遊歩道が設置されている。夜は常備灯が灯り、雰囲気は良い。ただし夜間は立ち入り禁止になるが、管理人が常駐しているわけではないので些か不安。
民家が放火されたのも区がしっかり管理していなかったのが原因だったので、またキチガイの標的にされる可能性もある。だからといって24時間誰かが見張っている訳にも行かないだろうが。
いずれにしろ、このような民家や庭はかつてはこの周辺にたくさんあって、何も珍しい存在ではなかった。
それが「保存」される対象になってしまったこと自体が、どこかおかしいのだ。
美しい庭は潰され、マンション、駐車場と化し、挙句放火魔が徘徊する病気社会日本。
どうせなら放火された民家をそのまま残して『Aさんの廃屋』公園としたほうがよかったかも。
愚かしい人間の所業を知らしめるため「原爆ドーム」みたいなコンセプトが欲しかった。
訪れた人は焼け落ちた廃屋を見て、人間の絶望を垣間見るのだ。
そんな絶望の庭にはアリエッテイーなんて居る訳がなく、木の根に人の白骨が絡んでいるオブジェがあるのみ。


とりあえず開園記念に一枚イラストを描く。
トトロ庭色a




あびゅうきょ

漫画家あびゅうきょ
職業/漫画家
ペンネーム/あびゅうきょ
生年月日/19××年12月25日
血液型/O
星座/やぎ座
出身地/東京都
帝京大学法学部卒
徳間書店刊「リュウ」1982年5月号『火山観測所』でデビュー
著書/
大和書房刊『彼女たちのカンプクルッペ』(1987)
講談社刊『快晴旅団』(1989)
日本出版社刊『ジェットストリームミッション』(1995)
幻冬舎刊『晴れた日に絶望が見える』(2003)
幻冬舎刊『あなたの遺産』(2004)
幻冬舎刊『絶望期の終り』(2005)

公式ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/abyu/abe/