『トップガン、マーヴェリック』を観る【ネタバレあり】
映像鑑賞
先日、『トップガン、マーヴェリック』を観る。
1986年に製作された『トップガン』の続編。
ハリソンフォードの『ブレードランナー』同様、主演も同じように歳をとった設定ストーリー。
前作も映画館で観た記憶がある。パンフレットもどこかにあるはずだ。
第一作はF-14が主役であったが、内容は勧善懲悪アメリカ万歳の「お約束」ストーリーで大して面白いとは思わなかったし、細かいエピソードもあまり覚えていない。
日本版『トップガン』で織田裕二が主演した空自映画があったがそちらのほうがストーリー的にはまだマシだった。
いずれにしろ、前作がベタ過ぎた話だったので今回も大して期待しないで観た。
救いはCGがあまり使われず、実際の飛行シーンが多用されていたところか。
実機が飛んでいるシーンを観れるだけでも儲けもの。
しかし、F-14とFA-18とでは見栄えが劣る。
前作のF-14は当時の可変翼最新鋭機で未来を感じさせたが、今回のFA-18は昔ながらの機体をやりくりしながらやっつけで使っている装備なので新鮮味がない。
(以下、ネタバレあり。注意)
冒頭で出てきたCGで作ったと思われるスカンクワークスの実験機もSF要素が入ってしまい、興ざめ。
クライマックスに至っては荒唐無稽すぎて白けてしまった。
前作と同じく、敵の具体的な国名は出てこず、想像するに北朝鮮かイランを「ならず者国家」として描いているのだろう。
そういった架空要素もストーリーに没入することが出来ない原因の一つ。
あらすじ的には1954年製作『トコリの橋』を連想させる。
こちらはリアルな朝鮮戦争を扱った作品なので単純比較しても意味がないが、同じ米海軍機搭乗員を描く作品でもトム・クルーズとウイリアム・ホールデンでは世界観が全く違う。

『トコリの橋』は反戦的ヒューマニズムが滲み出た作品で、ウイリアムフォールデン演ずる主人公は目標攻撃後、敵地に不時着し、敵に囲まれ、最後に哲学的なセリフを呟いて戦死してしまうが、『トップガン・マーヴェリック』では同様に敵地に不時着するもあっさり敵基地に侵入し、都合よくスタンバイしているF-14を盗み出して追跡する最新鋭的戦闘機を次々撃墜して帰還するという、荒唐無稽なハリウッド的娯楽に徹した造りで、すべてが主人公に都合よく展開するので失笑しか漏れない。
同じ難攻不落なターゲットを攻撃するストーリーなのにかくも違う作品が出来るのか。
トム・クルーズは不死身でなければならないのだという不文律がある限り、『トップガン』は荒唐無稽なストーリーにならざるを得ないのだろうが、「戦争」映画としてはB級以下で余韻も何も残らなかった。
この際だから、また織田裕二主演の空自版『トップガン』続編を作ってF-2で穂高連峰を超低空でパスするシーンを実機で撮ってもらいたいものだ。
1986年に製作された『トップガン』の続編。
ハリソンフォードの『ブレードランナー』同様、主演も同じように歳をとった設定ストーリー。
前作も映画館で観た記憶がある。パンフレットもどこかにあるはずだ。
第一作はF-14が主役であったが、内容は勧善懲悪アメリカ万歳の「お約束」ストーリーで大して面白いとは思わなかったし、細かいエピソードもあまり覚えていない。
日本版『トップガン』で織田裕二が主演した空自映画があったがそちらのほうがストーリー的にはまだマシだった。
いずれにしろ、前作がベタ過ぎた話だったので今回も大して期待しないで観た。
救いはCGがあまり使われず、実際の飛行シーンが多用されていたところか。
実機が飛んでいるシーンを観れるだけでも儲けもの。
しかし、F-14とFA-18とでは見栄えが劣る。
前作のF-14は当時の可変翼最新鋭機で未来を感じさせたが、今回のFA-18は昔ながらの機体をやりくりしながらやっつけで使っている装備なので新鮮味がない。
(以下、ネタバレあり。注意)
冒頭で出てきたCGで作ったと思われるスカンクワークスの実験機もSF要素が入ってしまい、興ざめ。
クライマックスに至っては荒唐無稽すぎて白けてしまった。
前作と同じく、敵の具体的な国名は出てこず、想像するに北朝鮮かイランを「ならず者国家」として描いているのだろう。
そういった架空要素もストーリーに没入することが出来ない原因の一つ。
あらすじ的には1954年製作『トコリの橋』を連想させる。
こちらはリアルな朝鮮戦争を扱った作品なので単純比較しても意味がないが、同じ米海軍機搭乗員を描く作品でもトム・クルーズとウイリアム・ホールデンでは世界観が全く違う。

『トコリの橋』は反戦的ヒューマニズムが滲み出た作品で、ウイリアムフォールデン演ずる主人公は目標攻撃後、敵地に不時着し、敵に囲まれ、最後に哲学的なセリフを呟いて戦死してしまうが、『トップガン・マーヴェリック』では同様に敵地に不時着するもあっさり敵基地に侵入し、都合よくスタンバイしているF-14を盗み出して追跡する最新鋭的戦闘機を次々撃墜して帰還するという、荒唐無稽なハリウッド的娯楽に徹した造りで、すべてが主人公に都合よく展開するので失笑しか漏れない。
同じ難攻不落なターゲットを攻撃するストーリーなのにかくも違う作品が出来るのか。
トム・クルーズは不死身でなければならないのだという不文律がある限り、『トップガン』は荒唐無稽なストーリーにならざるを得ないのだろうが、「戦争」映画としてはB級以下で余韻も何も残らなかった。
この際だから、また織田裕二主演の空自版『トップガン』続編を作ってF-2で穂高連峰を超低空でパスするシーンを実機で撮ってもらいたいものだ。